ムーンショット目標1:2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現

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研究開発テーマ

スポットセル無線環境高信頼化技術

CA通信システムシミュレーション環境構築

CAが移動したり、CAの付近に人が集まったりすることで発生する通信環境の動的変化、およびこれに起因して発生する通信品質やCAの運用に必要となる通信リソース量の変動を評価できる無線通信ネットワークのシミュレーション系の構築を行います。これにより、実機での評価が難しい極限状態における通信品質やCAの運用に必要となる通信リソース量を評価し、その結果に基づいてCAの収容限界、ならびにCAを安定して運用するための確保すべき通信リソース量のマージンを算出する手法の研究開発を行います。

CA通信システムシミュレーション環境構築の図

CA動作高信頼化のための無線ネットワーキング技術の開発

大量の人流が発生する等の極限状態においては、個々の無線リンクが切断される可能性を0にすることはできません。しかしながら、CA運用の高信頼性を確保するには、CAの通信が途絶することを可能な限り回避する必要があります。そのため、CAの移動や人流の変化、ならびにCAの運用状況の変動に伴って発生する通信環境の変化に対してロバストなCA通信を実現するための、無線ネットワーキング技術の研究開発を行います。具体的には、以下の手法について検討を行います。
・通信リソースのマージン量を考慮して適切にCAの接続先親局を選択する手法
・複数の無線通信ネットワーク(RAT)を活用することによってネットワークに冗長性を持たせる手法
・CA通信のトラヒックパタンや要求通信品質によって使用する無線通信ネットワークを選択する手法

CA動作高信頼化のための無線ネットワーキング技術の開発の図

研究開発メンバー

矢野 一人

矢野 一人YANO Kazuto

株式会社国際電気通信基礎技術研究所
波動工学研究所 無線方式研究室 室長

CAが移動したり、CAの付近に人が集まったりすると通信環境が変化し、これに起因してCAを運用するために必要な通信リソース量が変化します。このため、CAを安定して運用するには、考えうる最悪の状況を想定して、CAの収容限界を設定する必要があります。
本研究開発課題ではCA運用環境にて発生し得る通信リソースの変動や通信環境劣化度合いからCAの収容限界を事前に算出し、必要な通信が行えなくなる前にCAの接続先無線ネットワークや親局の変更を行い、CA通信の遮断を防ぐ技術の研究開発を行います。

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