ムーンショット目標1:2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現

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研究開発テーマ

低ジッタ・低遅延を実現する信頼性確保プラットフォーム

研究開発課題

遠く離れた場所にいても、CAを遠隔操作することによりまるでその場所にいるかのように体験することをでき、また離れた場所にいる人と意思疎通を可能とすることが可能となります。これを実現するためには、遠隔操作をする人にとってはCAが思い通りに操作でき、また現地の映像や音声が鮮明に体感できる必要があります。

また、CAを介して遠隔操作者と会話したり触れ合ったりする人が違和感を感じないように、CAが人間(遠隔操作者)と同じように振る舞うように動作できる必要があります。 これはCAに十分な機能や性能が求められるだけではなく、CAと遠隔操作者間のネットワークが高品質である必要があります。

本研究課題では、有線・無線の両方含めた通信経路全体において、安定した通信性能を維持可能とするためのCA信頼性確保基盤を開発します。CAと遠隔操作者の移動(場所の変化)に追随し、周りの混雑状況も加味して通信の揺らぎ(ジッタ)と遅延の小さくなる最適なネットワークを維持する手法を開発します。

通信プラットフォーム「サポートノード」を設計

◎現在のネットワーク上でできるだけE2E間の通信経路冗長性を確保する
◎端末内や、ネットワークの接続点となる箇所、管理主体が異なる各ネットワーク内に配置
 ○本質的には、各サブネットワーク内の通信機器に機能を持たせるべき
 ○今日のネットワークにおいては、通信機器とは独立にサーバ等に機能実装する必要がある
◎インターネット全体で品質保証をすることは難しいが、「通信品質を保証できる区間」や「通信品質を推定できる区間」をつなぎ合わせ、動的に制御することで品質を維持する

「サポートノード」が持つ2つの機能

1.隣接サポートノード間のリンクの通信品質把握・監視機能
 ○各サポートノード間の区間ごとに通信品質を把握し、定常的に情報をアップデートする
2.把握したリンク品質に応じ、通信経路の動的選択機能
 ○サポートノードが仮想ルータとして動作してオーバレイネットワークを構成し、遠隔操作者とCAの通信経路中において品質低下や障害発生した時には、動的にその区間を代替経路に切り替える

サポートノードの図

研究開発メンバー

村上 誉

村上 誉MURAKAMI Homare

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
ネットワーク研究所 ワイヤレスネットワーク研究センター
ワイヤレスシステム研究室 主任研究員

サイバネティックアバター(CA)を活用できる社会の実現に向け、CAを操作する人によるCAの遠隔操作を、さらにはCAを通じて対話や補助を求めている人との安定したコミュニケーションを支える、信頼性の高い通信プラットフォームを開発します。

松村 武MATSUMURA Takeshi

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
ワイヤレスシステム研究室
室長

沢田 浩和SAWADA Hirokazu

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
ワイヤレスシステム研究室
研究マネージャー

伊深 和雄IBUKA Kazuo

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
ワイヤレスシステム研究室
研究員

川崎 耀KAWASAKI Hikaru

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
ワイヤレスシステム研究室
研究員

浜 真一HAMA Shinichi

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
ワイヤレスシステム研究室
研究技術員

Dataesatu Arif

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
ワイヤレスシステム研究室
研究員

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